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警察庁によりますと、ネットバンキングの利用者のIDやパスワードが盗み取られ、預金が別の口座に不正に送金される事件の被害額は、去年1年間に全国で30億円を超え、統計を取り始めた平成23年以降最悪になっています。
こうした状況を受けて、大手銀行の三菱東京UFJ銀行は、来月中旬からスマートフォンのアプリや専用の小型端末に表示される「ワンタイムパスワード」を利用しなければ、ネットバンキングを通じた振り込みなどができなくなるようにしました。三菱東京UFJ銀行リテール事業部の岡田幸憲室長は「従来型のウイルス感染による攻撃にはワンタイムパスワードの導入で不正送金を防ぐ効果が大きくなる」と話しています。
また、三井住友銀行もことし7月からネットバンキングに同じ仕組みを導入します。
みずほ銀行は、ワンタイムパスワード用の端末を希望者に配布していて利用を呼びかけています。
ワンタイムパスワードは、地方銀行などでは取り組みが遅れていると指摘されていて、不正送金を防ぐための対策の強化が課題となっています。