組織犯罪を作る文化「依存文化」
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
依存文化を持つ組織は、階級的に管理され、人々の参加意識はない。意思決定は中央集権的で、人々は言われたことだけをやり、すべての意思決定について、上司の承認を仰ぐ。メンバーはやらなければならないことをするが、必要最小限の成果しか出すまいとする。
組織全体の有効性は一人一人のイニシアチブや柔軟性がないこと、あるいはタイムリーに意思決定を行わないことで減少する。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
依存文化を持っている組織のメンバーは、
・是非もなく目標を受け入れる
・何をするかが予測可能である
・決して上司に逆らわない
・やるべきことだけやる
・よいフォロアー(リーダーの対極、追従者)であろうとする
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
・行動する前にすべての人に何を考えているか聞く
・権力を持っている人を喜ばせる
・たとえ間違っていても命令には従う
・上司に決定をチェックしてもらう
・自ら進んで命令に従う
依存文化に至る要因
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
信頼性、何をするかが予測可能であること、そして従順であることを大切にする組織が、依存文化を持ちやすい。このような組織は、階級のトップに権力を集中し、厳格に命令系統を作ることで最高の効率性が達成できるという根本的な考え方を持っている。
極端な場合には、組織は恐怖と脅迫によって運営される。ある種の組織では、他の(よりマイナスの効果は低いが)要因によってもこの文化が作られる。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
たとえば、非常に重要で、高度に相互依存関係が高い仕事をメンバーが行っている組織では、依存的なやり方を導入しないと適切なコーディネーションができないことがある。しかしこの場合でも、依存文化は他の文化の要因、特に建設的文化の要因によって補われていることが多い。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
階級的な意思決定と階級的な情報伝達の構造は、依存文化に特徴的な行動をもたらす。組織への影響力は階級のトップでは偉大なものがあるが、階級をひとつづつ下りるに従って、急速に減少する。上司は目標を設定し、それを自分の思いどおりに、また権力的に達成しようとする場合がある。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
この文化は、自由裁量の余地がほとんどない仕事の場合に強くなる。依存文化を持つ組織のメンバーは、どのように仕事を行うかを決定する責任はほとんどないと言う。そして行動の予測可能性と従順性を高めるために、罰則が使われる。良い仕事をした場合の報償はある場合もない場合もある。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
依存文化を持つ組織はどうなるか
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
この文化を持つ組織のメンバーが引き起こす一番悪い結果は、個人的なやり方と、雇い主が要求するやり方の違いが引き起こす対立である。彼らは個人生活と仕事での考え方や行動のやり方を変える必要があると言う。
このような対立の結果、さまざまな緊張の兆しが現れ、出社を避けるようになったり、やがて辞めてしまったりするようになる。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
しかし人によっては誰かに依存してものを考えることに慣れていて、ほとんど自分で方向性を決めたり、自分でイニシアチブをとったりする必要がない場所を探すかもしれない。このような人にとってはこの文化は安心できて、居心地の良い状況となる。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
トップマネージメントが行う管理は階級の下の人たちが行う管理に比べて大変厳格だが、実際にトップマネージメントが及ぼす影響力は、建設的スタイルの場合よりも低いのである。部下が上司に対して影響を与えられないとき、部下は上司の影響を避けようとし、実際の管理はその分弱くなるのである。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
組織が安定した環境にいて、しかも簡単な仕事を行うのであれば、管理の量は少なくてすむかもしれない。しかし、組織がもっと複雑でどんどん変化していく環境にいるのであれば、あるいは顧客の要求がどんどん変化しているのであれば、非定型的な問題に対処する能力が欠けていることは、
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日
組織の有効性を弱めてしまう。もし組織がこの文化を使って複雑な相互依存関係を管理しようというのであれば、建設的スタイルに見られる文化の特徴も追加的に用いていかなければならない。そうしないと相互の調整が最適にならず、みんなが意欲を持って調整を受け入れず、メンバーの満足度も上がらない。
— 藤原直哉 (@naoyafujiwara) 2016年5月18日