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 雑貨屋をつくることが香西氏の夢だと聞いた青木氏は、「ビジョンブック」なる、目標やそれを叶えるためにするべきことを書き出したノートを10冊以上つくらせながら、自分の考えを彼女に刷り込ませていく。


 その考えとは、話題性のある女社長となるために、まずはタレントとして有名になるべきだというもの。そして彼は、「これからは中国だ。そして中国で最も人気があるのは「セクシー女優」だ」「モニカ・ベルッチシャロン・ストーン、日本ならば土屋アンナ菅野美穂、みんな脱いで成功した」「目的のためなら手段を選ぶな」などと話し、香西氏を「洗脳」していった。

 さらに青木氏は、「プロモーター」や「相談係」と名乗る自分の息のかかった人間を彼女の周囲に次々と送り込んでスケジュールを支配。家族や友人など、香西氏の相談相手と成り得る人々を彼女から引きはがすことまでしていた。

「大手のIT企業社長などと愛人契約、今で言う「パパ活」ですか? そういうかたちでAV女優と金持ちが枕営業するというのは根強くありますし、あと、芸能界とかアダルト業界の関係者が女の子においしい話をもちかけてホテルに連れ込むというのももちろんあります。でも、香西さんの場合、自分ではなく、事務所の人間が有力者とのコネを得るために強要されて枕営業を行っているわけですから、それらとはまた違ったひどいケースと言えますね」

〈ぶっちゃけますけど私自身もAV業界に入って何回か、枕営業的なことを持ちかけられたことがありました。
 これまた仕事やオイシイ話をチラつかせて口説いてくるパターンでした。
 でも、どう考えても、その人に大きい仕事を動かす権限なんかないんです。その人や、その人が繋げる人に、そんな権力も実力もないんです。本当に口からでまかせでしたね。だから思いっきり無視しました。そういうことがあったから、私的には「枕チラつかせてくる人って小物なんだな。ああいう人と関わっていいことは何もないな」と確信するようになりました〉

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