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イラク軍が奪還作戦を進める第2の都市モスルでは、過激派組織ISが最後まで旧市街に立てこもって抵抗を続けており、21日には、3年前に指導者のバグダディ容疑者が「イスラム国家」の樹立を宣言したヌーリ・モスクをみずから爆破しました。


現地で撮影されたとされる映像には、800年以上前に建てられイタリアのピサの斜塔のように傾いていることで知られるモスクの塔が、爆発とともに土煙を上げて崩れ落ちる瞬間が捉えられています。


これについて、イラク軍の報道官はNHKの取材に対し、「ヌーリ・モスクはISにとって象徴的な場所で、軍に奪還されるくらいならみずから爆破したほうがましだという考えがあったのではないか」という見方を示しました。


また、イラクのアバディ首相は22日にコメントを発表し、「ISによる敗北宣言だ」として、ISが事実上敗北を認めたものだとしています。


しかし、地元のジャーナリストによりますと、モスルの旧市街では今も各地でISの戦闘員が爆発物を積んだ車で自爆攻撃を行うなど、最後まで抵抗を試みているということで、奪還作戦がいつ完了するのか予断を許さない情勢です。