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日本海側のスルメイカ漁は、例年この時期は本州や北海道南部の沖合で盛んに行われています。しかし日本海の海水温が高いこともあってこの海域では不漁が続いています。ところがはっきりとした理由はわかりませんが、稚内市など北海道北部の沖合では先月から好調な漁が続くようになり、スルメイカを求めて全国からイカ釣り漁船が集まる状態となっています。


14日午前6時すぎには地元の北海道や青森県、さらに鳥取県から来た漁船などおよそ30隻が漁を終えて港に戻り、新鮮なスルメイカを次々に水揚げしていました。地元の漁協によりますと、稚内港の先月1か月間のスルメイカの水揚げ量は503トンと去年の同じ月のおよそ15倍に上っていて、今月に入っても好調な漁が続いているということです。


鳥取県の漁船の船長は「ここ以外ではとれないので地元の境港から直接来ました。たくさんとれるので来てよかった」と話していました。


スルメイカ漁に詳しい北海道立総合研究機構・稚内水産試験場の後藤陽子主査は「ほかの地域が不漁で漁船が集まっているため、水揚げが増えている」としたうえで、好調な漁が続く原因については「海の環境が変わり稚内沖に新たにイカが集まる漁場が形成された可能性もある」と分析しています。

スルメイカの水揚げ量は、全国的には記録的な不漁となった去年をさらに下回る不漁となっています。


スルメイカ漁をめぐっては、去年、全国の水揚げ量が過去30年で最も少ない記録的な不漁となりました。国立の研究機関である「水産研究・教育機構」によりますと、ことしに入って6月までに北海道から本州にかけての日本海側の主要な港で、主にイカ釣り漁船が水揚げしたスルメイカは、合わせて5990トンで、去年の同じ時期を23%余り下回っています。


また、同じくことし6月までに太平洋側の主な港で水揚げされたスルメイカは推計で1460トンで、こちらも去年の同時期をおよそ19%下回っています。


「水産研究・教育機構」は日本海で海水温が高い状態が続いているなどとして、ことしも去年と同じく記録的な不漁となる可能性が高いと分析しています。