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FRBは16日、先月開いた、金融政策を決める会合の議事録を公表しました。


それによりますと、参加者は金融政策の引き締めに向けて、量的緩和策で膨らんだFRBの資産規模の縮小について「比較的早く始める」ことでおおむね一致したことがわかり、市場では来月の会合で縮小が決まるという見方が強まっています。


一方、追加の金利の引き上げについては、物価の伸びが鈍化していることを踏まえ、慎重な意見が出たのに対して、雇用の改善が続く中、利上げを遅らせるべきではないという指摘も出ました。
FRBは、緩やかな景気拡大を背景に、年内にあと1回の利上げを想定していますが、参加者の間で意見が分かれていることが明らかになり、今後の利上げの道筋はやや不透明になっています。


米連邦準備理事会(FRB)が16日公表した7月25−26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨によると、一部のメンバーは物価の弱含みが一時的であることが確認できるまで利上げを待つことを主張した。最近の緩慢なインフレ率に対する当局者の懸念が高まっている様子がみられた。


FRBは同会合で全会一致で金利の据え置きを決めた。声明では、4兆2000億ドル規模の米国債住宅ローン担保証券MBS)といった保有資産を縮小し始めることにますます前向きであることを示した。


議事要旨によると当局者らは、ここ最近弱含んでいる一連の物価指標について長時間協議した。インフレ率はFRBが目標とする2%を5年以上にわたり下回っている。


議事要旨は「多くの参加者が、インフレ率が現在の予想よりも長い間2%を下回り続ける可能性があるとした。数名はインフレ見通しが下落方向に動くリスクがあると指摘した」と記す。


一部の参加者は、インフレ率がFRBの目標に近づいていることを指標で確認できるまで利上げをしない方がよいと述べた。一方、利上げを待つことでインフレ率が目標を大幅に超えてしまい「逆転させるには犠牲を払うことになるだろう」とする者もいた。


投票権を持つメンバーは「最近の弱含みを念頭に」物価を注視することで合意した。


FRBは過去2年間、1年に1回のペースで利上げを進めてきたが、失業率が低いことや緩やかな経済成長が続いていることを背景に今年は2回金利を引き上げた。年内にもう1回利上げする見通しを示している。


ただここ数カ月間は物価が弱含んでおり、FRBが利上げペースを弱める必要があるかもしれないとの懸念が浮上している。一部のFRB当局者は物価の弱含みが一時的だと主張している。


イエレンFRB議長は7月の議会証言で、携帯電話サービスや処方箋の値下がりを含む「一部特殊な要因」が物価弱含みの一因だと述べた。


ただ議事要旨では何名かのメンバーが、FRBが物価の目安として注目するコア個人消費支出(PCE)物価指数が「特に有益でない」と指摘したことが分かった。6月のコアPCE物価指数は前年比1.5%上昇と、2月の1.8%上昇からペースが鈍化している。


金融安定についても協議した。市場の乱高下が安定してきている兆しや、一部の資産に投資が集中していないかどうかについて注視していくことの重要性を確認した。


そのほか、FRB保有資産を縮小し始める時期に差し掛かっているとのFRB当局者の意向が明らかになった。何名かは7月のFOMCで縮小開始時期を発表できるとの見方を示したが、「大半が次の会合まで決断を延ばすことを選んだ」とした。


FRB当局者は9月19−20日の次回会合で、2007−2009年の金融危機と景気後退期に買い入れた保有資産を縮小し始める旨を示唆している。


ニューヨーク連邦準備銀行のダドリー総裁は14日、こうした見方が理不尽ではないと発言している。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20170727#1501152014

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