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 横綱日馬富士の暴行問題で、横綱白鵬が16日の朝稽古後に取材に応じ、現場への同席を認めて謝罪。日馬富士貴ノ岩に「手を出したのは事実」としながらも、「(ビール瓶を)持ったのは持ったが滑り落ちた」と語り、ビール瓶での殴打を否定した。

 来年1月に2年に一度の協会の理事候補選が控える中、貴乃花親方はそろそろ重い口を開くべきではないか。


 しかし、この一連の事件には不可解な点も多い。そのひとつが貴ノ岩のケガの症状だ。


 貴ノ岩日馬富士に殴られたのは先月26日。その後は巡業をこなし、月が替わった去る2日には貴乃花部屋の宿舎がある田川市の二場市長を表敬訪問し、「2ケタ勝利を目指す」と意気込みを語っていた。


 本紙が田川市役所に問い合わせたところ、「貴ノ岩の様子ですか? 特に変わった様子はありませんでした。(報道を受けて)むしろ驚いているほどです」との回答だった。しかも、貴ノ岩は負傷後、巡業先で地元の病院に行っている。骨折して髄液が漏れるほどのケガなら、なぜその時にわからなかったのか。福岡入りしてから数日後に入院したというのも、おかしな話だ。

 ある親方は「来年1月の理事選、その後の理事長選に向けた貴乃花の思惑が関係しているのではないか」と、声を潜めて話す。


 貴乃花親方と伊勢ケ浜親方は現体制の打倒をもくろみ、前回16年の理事選では手を組んだ。


 しかし、結果は無残にも返り討ち。八角理事長(元横綱北勝海)をトップとした強固な体制は崩せなかった。問題はその後だ。


「2人はあくまで選挙に勝つために手を結んだだけ。もともと年齢も一回り違うし、考え方もまるで異なる。すぐに仲たがいし、今では目も合わせなくなったらしい。来年の選挙では貴乃花一派から新たな理事候補を立て、伊勢ケ浜親方を落選させたいはず。もしそうなら、今回の暴行事件はカモがネギをしょってきたようなもの。普通、休場力士の診断書は場所初日に提出するものだが、貴ノ岩のものはなぜか2日目に出た。あえて発表をずらすことで、メディアに大々的に扱ってもらおうとしたんじゃないか」(前出の親方)

「騒動がこうも大きくなれば、伊勢ケ浜親方への処分は避けられない。おそらく理事降格の上、数年の昇格停止が予想される。理事への返り咲きすら不可能でしょう」とは別の親方だが、「だからといって、貴乃花親方の独り勝ちかといえば、そんなことはない」とこう続ける。


「普通、トラブルがあったら協会に説明するのが筋。それを貴乃花親方は自身が評論家を務めているスポーツ紙が報道するまで当たり障りのないことしか言わず、いきなり警察に被害届まで提出している。これに多くの親方衆が『順序が逆だろう!』と怒っている。巡業中のトラブルだけに、巡業部長としての責任も問われる」


 そもそも、仮に伊勢ケ浜親方を失脚させたとしても、協会の勢力図は変わりようがない。結果としていたずらに騒動を大きくしただけだとすれば、貴乃花親方の責任は重い。