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 大相撲の貴乃花親方(45=元横綱)がインタビューに応じた、7日の2時間番組「独占緊急特報!! 貴乃花親方すべてを語る」を放送したテレビ朝日に、日本相撲協会が激怒した。放送から一夜明けた8日、相撲協会広報部は、同番組の放送に際して必要な申請書類が提出されず、無許可のまま放送されたと明かした。肖像権を侵害されたとし、同局への今後の対応を協議する。


 この日、両国国技館で行われた再発防止検討委員会の会見に、テレビ朝日は出入りが禁止された。前夜放送された貴乃花親方のインタビュー主体で構成された番組で、事前に申請書類が提出されなかったため。貴乃花親方が、協会批判とも受け取れる内容を含んでいたからか、テレビ朝日は無許可で放送に踏み切った。親方や力士らの肖像権を管理する協会は、確認のため6日から担当者ら複数の局員に電話したが無視されていた。


 実はテレビ朝日は1月末にも、申請書類の偽造が判明。その直後のことだけに、広報部の芝田山副部長(元横綱大乃国)は「この前、注意したばかりなのに今回こういった対応があり残念。放送を受けて現在、情報収集し、今後の対応を考えている」と、テレビ朝日に正式に抗議する準備があると明かした。フジテレビもこの日、貴乃花親方のインタビューを放送したが、事前に申請書類が提出されていた。芝田山副部長は「世界中で肖像権や権利が叫ばれている中、垂れ流しされる状況は見逃せない」とも語った。


 テレビ朝日側とはこの日連絡を取れたが、報道目的であり落ち度がないと反論されたという。前日も同局広報は「適正な取材をしたと考えております」と回答していたが、協会側は悪質なルール違反として当面は取材拒否の姿勢。番組内容も報道とはほど遠いとの見解を示している。番組では司会者が「現在までに相撲協会から回答はありません」と、協会の姿勢に疑問を投げかけるような場面もあった。これにはある協会関係者は「何の番組にどういう用途で使われるかの説明もなく、質問には答えろというのは乱暴すぎる」とあきれていた。


 テレビ朝日広報部 本日の「暴力問題再発防止検討委員会」とその記者会見について、日本相撲協会から取材を断られました。当社は、この委員会は暴力問題への取り組みの一環であって、公益性が高く、記者会見への出席などは制約されるべきものではないと考えており、今後同様の問題が生じないよう文書で申し入れました。

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