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アリソン 以前、リー・クワンユーとの議論で聞いたのは、共産党内ではあらゆるレベルで人材の実力を測るシステムが構築されている、ということです。習近平も最高権力者になるまで、まずは政治局にあがり、常務委員になり、副首相になって、ついには国家主席になったわけですが、小さな省から大きな省を任され、さらに上海、北京に……と中央に登ってくるまでに毎回成績をチェックされてきた。一方で、アメリカの大統領は投票によって誰でもなれます。いい面もあるけれども、必ずしも政治的な訓練を受けていなくても、ピーナツ農家やテレビ司会者が政治家になれるというアメリカのシステムと、中国のそれは随分違います。

竹中 中国が出した「一帯一路」という野心的なプランについては、どのように評価されていますか。日米政府は非常に慎重な見方をしているようですが。


アリソン 私は素晴らしいと思います。習とそのチームが考え出したビッグアイデアですね。(第二次大戦後、アメリカが推進したヨーロッパの復興支援計画である)マーシャルプランより壮大ですよ。中国にいわせれば“ウィン=ウィン”で、ユーラシアみんなの得になる。インターネットや交通、海運でもつながれて、イギリスまでつながります。高速鉄道がつながれば上海からロッテルダムまで2日間で行けるなど、たしかに素晴らしい発想です。しかも、お金があるし、ものづくりの力もある。余剰生産能力を使えば、一帯一路の9割以上は中国で手掛けるというスケールの大きさです。

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