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宙飛ぶ教室3

次の2002年『鳳凰伝』に至っては、明らかに、このふたりでなければ、
というバランスが成立していたと思うのだ。

伝統的な宝塚歌劇の枠組では、娘役は、ただ男役の愛を受けるだけの、
自意識を持たない「白」であることを要求されてきたのだが、
男役としての和央ようかが、そうした旧来の存在感を持たなかったために、
花總まりも、娘役でありながら初めて「内面を獲得」することを許された、
というのが小倉氏の洞察なのだ(宙飛ぶ教室11)。

カラフのミグルミハグ

和央ようか主演作の中で、私にとって最も面白かったのは、
2002年の夏に宝塚大劇場で公演された『鳳凰伝』で、
和央×花總の、コンビとしてのバランスの良さが、
遺憾なく発揮された名作だったと今でも思っている。