「作り始めると、もう、映画の奴隷ですよ。
自分が好きなようにやってるんじゃないんだよ。
この映画はこうしなくちゃいけないという
宿命を背負っているんですよ」
時代と逆行しながらも、我が道を進むぞ!という
決意のようなものを感じた。
要するに、周り中がみんなコンピューターになるんだったら、
手描きが生きてくる可能性があるんですよ。
それができるときは、
その瞬間にやらなきゃいけないんですよ。
あのチャンスに屋根を開けられなくて、
『車の中、濡れるのがイヤだな』とかね、
情けないことを考えた自分が情けないと。
案の定ないですよ、もう。
1年生の彼に屋根を開けてあげるチャンスは、
あの瞬間しかなかったんですよ。
『うわっ濡れる』と大騒ぎしながら走りゃいいんですよね。
なんでそれができなかったんだろうと