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『封印の昭和史』
P322

 マスコミにしても、小学生でも分かる程度の倫理、つまり汚職については、鬼の首をとったかのごとくに、決して許さないというような立場と態度で臨みます。しかしながら、政治的な判断の誤りを批判するとなると、それなりの世界観や歴史観、哲学や正確な状況分析が必要とされるので、あまりやりたがらない。つまりは、程度が低いということです。
 また、その業務を遂行したりしなかったり、遅れたことにより、エリート官僚が国に多大な損害を与えたとしても、周りが隠しとおします。マスコミもさほど積極的には、追及しません。これは、「エリートを傷つけてはならない」というコンセンサスが成立しているからでしょう。戦後に<政・官・財の鉄の三角形>が出来上がる素地は、そうしたところにも顔を覗かせているわけで、このようなことを許していたのでは、本当に強い国になれません。豊かさを保つことはできません。