「選挙の顔」から「解散ができない首相」へ変わり果て
「総理、小沢の言うことに乗ってどうするんですか!」
「本気で12月、1月に解散するというのなら、腹を固めて反対しますよ」
動揺が広がる自民党内では分裂・政界再編を見据えた動きが活発化しそうな様相だ。30日の講演で、党内若手の首相批判を牽制(けんせい)した森元首相でさえ、懸念を隠そうとしなかった。「こういう状態だと、自民党の方が自壊をして、再編成に乗らないといけないことになりかねない」
来年度予算が成立する来春まで守りに徹し、実績を積み重ねて解散の好機が訪れるのを待つ――。「忍耐」に活路を見いだすしかない、というのが党執行部の判断だ。
「あぜんとした」。日経新聞が1日に報じた世論調査に首相周辺は、言葉を失った。
渡辺氏は「自民も分裂、民主も分裂して政界再編をやるのが理想型」、後藤田正純衆院議員も「今回選挙が延びたので、再編というのが選挙前にあってもいいんじゃないか」と踏み込んだ。