【話の肖像画】始まった人間性経営学(3)元ソニー上席常務・天外伺朗さん
大脳の新皮質と古い脳との関係です。経営を含めものごとの判断は、言語や論理など知識を吸収する新皮質だけでは限界があり、潜在能力が眠り、本音や直感が生まれる古い脳との協調がなければ難しいということです。
−−知識や情報だけでは真理は分からない
そうですね。禅でも「不立(ふりゅう)文字」といって仏法は文字や言葉ではわからないといっているように、知識や理屈で分かったつもりでも、心というか、脳の深い部分で理解、体得しなければ本物ではない。「腑(ふ)に落ちない」というように、頭だけでなく、身体で理解しなければいけないということですよ。