■

谷人事院総裁「ミスター渡り」の異名　メディア操作し組織防衛

平成１３年に郵政事務次官を退任後、財団法人などを渡り歩いてきた人物

「事務方と同じ見解ならば会う必要はない」

「われわれを総務省や財務省などと同列にしないでほしい」

　谷氏が強気の姿勢を崩さない背景には、人事院の特殊な身分制度がある。総裁を含む人事官３人は弾劾裁判でなければ罷免されず、閣僚の意向を気にする必要はない。加えて人事官は国会同意人事なので、総裁が辞任すれば新たな人選は困難を極める。

　また、昭和２８年以降、人事官３人のうち１人は報道機関の幹部経験者の指定ポストで毎日、朝日、読売、ＮＨＫ、日経の退職幹部が歴任してきた。