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社説2 一家の在留に首相の決断を(3/13)

 たしかに不法滞在者には厳格な対応が欠かせない。しかしこの一家の場合、両親は地域社会に溶け込んで平穏に暮らしてきた。のり子さんもすっかり日本人として育ち、級友に囲まれて学校生活を送っている。

 欧州諸国などでは、不法滞在でも平穏に過ごして子どもを育てている場合は柔軟に対応している。それだけに今回の問題には海外メディアも関心を示し、国連の人権理事会が調査を進めるなど国際社会も注目していることを忘れてはならない。

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 一家が地域社会に受け入れられている様子は、蕨市議会が在留特別許可を求める意見書を採択し、2万人を超す住民らが法務省への嘆願書に署名したことでも明らかだ。

 出入国管理は厳正に行われるべきだ。が、実務上あいまいな面もあり、毎年1万人近くが日本人の配偶者となったことなどを理由に在留特別許可を受けてもいる。単純労働は認められないのに、実際には来日外国人の労働力を当てにしている職場が少なくない。不法滞在の取り締まりを徹底する態勢が整っているとも言いがたい。のり子さんが教育を受けてきたのも、行政が不法滞在を容認していたからだとも解釈できる。

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 日本人として育てられたのり子さんに衝撃が走ったのは18年7月、小学5年生の時だった。

 母親が買い物途中に警官の職務質問を受けて逮捕され、裁判でも執行猶予付きの有罪となった。一家は強制退去処分の取り消しを求める訴訟を起こしたが、裁判所はこれを認めず、昨年9月に最高裁で一家の退去処分が確定した。

のり子さんには何の責任もない。

 しかし、両親は偽造旅券という悪質な手口で入国した。

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