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『動的平衡』を書いた福岡伸一氏(青山学院大学教授・分子生物学者)に聞く(1) | 書評 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン

 絶え間なく動き、入れ替わりながらも全体として恒常性が保たれていること。人間の社会でいえば、会社組織とか学校とか、人が常に入れ替わっているのにブランドが保たれている、そういうものをイメージしてもらってもいい。

 近代科学は、生物や自然もミクロな目で見れば、部品が集まって機械じかけになっていると読み解いてきた。そこで大きく見失ってきたのが、生物や自然は時間の関数として常に動いていること。絶え間なくこちらと思えばまたあちらと動きながらバランスをとっている。

万物は流れていく。だからこそ、私たちはある種の希望が持てる。生物学が明らかにした世界観は希望をもたらすものと思っている。鎌倉時代に書かれた『方丈記』は、川はいつもそこにあるように見えるが、流れている水は二度と再び同じ水ではないとしている。そういうものとして生命があるのが動的平衡で、日本人は昔からそういう考え方に到達していた。

私は遺伝子研究者だが、圧倒的に氏より育ちだと思う。氏、つまり遺伝子は可能性を与えているだけで、そのあと環境が刈り取って、必要なところを残し、不必要なところを捨ててくれている。

神経活動の方が遅い!?脳の血流量変化機構の不思議
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090413#1239619420
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090319#1237439433