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持ち家政策が人間を猛獣化した

皆保険制度がアメリカになかった理由の1つに、それは個人の問題だから、政府が命令して入らせるものではないというアメリカ特有の考え方がありました。

 つまり、ソーシャル・セキュリティー・ネットワークの不在を、自分の持ち物を持たせる、所有物を作ることで埋め合わせようとしたわけです。社会保障を充実させる代わりに家は持てるようにする。そのための無理をした。

 この措置によって、マイノリティーも住宅を持てる、マイノリティーも1人1票です。そういう意味で政治的な計算と同時に、政権の哲学も絡んでいたのだろうと思います。

一国一城が確固たる自分の人生を保証するものであればいいですが、実際にはこんなにフィクショナルな一国一城はありません。

 バックミンスター・フラーという、アメリカの建築家で環境思想みたいのを最初に言った人がいます。この人がかなり早い時期、1930年代に、持ち家政策はアメリカ社会においては非常に問題のある考え方だと指摘しました。


 持ち家政策は人間を猛獣化する。自分の城を守るためにライオンと化して、自分の城のためならば、周りの人間をどんな手段で蹴落としてもいいとなると言いました。

日本の都市は、江戸時代から明治時代までは、持ち家というより賃貸的なシステムによって支えられているものでした。家を資産と考えるという発想はありませんでした。

僕らが仕事をしている中で、一番、金融危機の影響が小さいのは中国なんです。中国では今、どんどん新しいプロジェクトが始まっています。実は先日も北京で契約してきたのですが、建築のプロジェクトのレベルで全く影響がないどころか、むしろ良いくらいです。

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