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田中秀征の一言啓上 世襲政治の究極的末期現象になりかねない麻生・鳩山対決

 鳩山一郎は、終戦直後、旧政友会系を結集して自由党を結成。自らその総裁となって翌昭和21年の総選挙に勝つ。ところが組閣直前になって占領軍からの公職追放の憂き目にあい、失意のうちに野に下ることになった。


 鳩山が急遽、後を託したのが吉田茂であった。そして急転直下、第一次吉田内閣が発足した。


 昭和26年、追放解除となった鳩山は、吉田に政権移譲を迫るが、既に強固な政権の体制を築いていた吉田はこれに応じない。それではと鳩山は、自由党以外の保守政党自由党内の反吉田勢力を結集。紆余曲折を経て「民主党」を立ち上げて自由党と対決した。

 だが、鳩山一郎は、戦前、戦中、戦後の混乱期を生き抜いた政治家。特に公職を追放されていた数年間は、明日をも知れぬ逆境にあった。


 吉田茂もまた、親英米派として軍部からにらまれ、戦中には拘留された経験もある。


 この点で常に順境の中を生きてきた孫たちとは決定的な違いがある。2人はまずそのことをしっかりと認識してほしい。そして、ある意味では、祖父たちの活躍した時代よりも、一層困難な時代を迎えていることを強く認識してほしい。