一●(いちわん)のお茶を点(た)て客をもてなす。それだけのことだが、そのために必要とする点前手続きや諸道具の扱い、そして茶室の中で主客の心を通わせる精神性など、奥行きは深い。深いからこそ、修道が必要なのである。
四規七則
四規は「和敬清寂」。すなわち平和の和。どんな人をも敬う心。そして己の自浄作用。最後に明日に対する心構え、寂然不動ともいうべきか。
七則は、
一、炭は湯の沸くように
一、花は野にあるように
一、降らずとも雨の用意
一、刻限は早めに
一、相客に心せよ
一、夏は涼しく冬は暖かに
一、茶は服のよきように