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国谷裕子が語る仕事-1

若い時はチャンスが見えない

私も、もっと教えて欲しいと
甘えた気持ちの新人だった

 就職した会社がそういうチャンスを与えてくれていたことに、私はまったく気づきませんでした。あらゆる視野、あらゆる人の立場に立って、工場、セールス、アート、マーケット調査など、自分が中心にいて現場のすべてを勉強できる立場であることに思いも至らなかったのです。

 それどころか、人に頼り、指導してくれないことに不満を募らせてしまいました。責任を持つ覚悟というものが、入ったばかりの私には足りなかったのです。

 なぜこんなことをしなくてはいけないのか。一体、これをやることでキャリアは積み重なっていくのか。若い時には分からないことばかりですが、でもそれは、自分の視野がまだ狭いゆえ、なのではないでしょうか。

 私はその会社を辞したあと、通訳をしたり、リサーチャーをしたりして、その時々にバラバラな仕事をつないできたのですが、結果として、わずか一年の新人経験も含めて、今のキャスターという仕事にすべて生かされていると感じています。