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【話の肖像画】子育てのドレミ(中)ピアニスト辻井伸行さんの母 辻井いつ子

 辻井 4歳から6歳までは、今は公立の高校の先生をしている増山真佐子先生にピアノを習っていました。増山先生は、型にはまらない子だとすぐに見抜いてくれて、ピアノの楽しさを教えてくれたんです。ピアノの基礎とされるバイエルの作品などをきっちりとやるのではなく、「好きな形でいいよ」と言いながら、指使いだけは教えてくれた。その後は、ピアニスト、川上昌裕先生に高校3年生まで教わりました。

 辻井 高校生のときは日々のレッスンは川上先生にみてもらって、月に1、2回ほど横山先生に習っていました。上野学園大学に進学してからは、教授の横山先生のみに習いました。横山先生はレッスンを料理にたとえて「素材を持ってこられても困る。料理をしたものを持ってきてくれれば、最後のさじ加減だけはみる。あとは自分で考えろ」と言われた。伸行は自分で考える力がついたと思います。