鳩山由紀夫首相率いる民主党が米国を軽視しているとの見方は非現実的であるばかりか、間違っている。経済・安全保障面で重要なこの関係の動向に気をもんでいる人たちは、鳩山首相がどれほどオバマ大統領を必要としているかを考えていない。その逆も同じだ。
自民党は靖国神社参拝や米国との緊密な関係構築によって力を誇示できると考えた。一方、鳩山首相は真に世界的な影響力や欧米諸国からの自立という問題に比べると、空疎なジェスチャーには関心がない。
日米関係は今後変わる。また、そうなるべきだ。両国の隔たりが悪化することへの懸念は、目の前の現実にはまったくそぐわない。