低価格「ハンバーグ専門店」隆盛のヒミツを考える《それゆけ!カナモリさん》(1) | 経営実務 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン
「なんでも屋」のファミレスなどが軒並み集客に苦戦する中、ターゲットを明確にした専門店の出店が広がりそうだ
実は、みんなが大好きなハンバーグには、大きなニーズギャップが存在するのである。Googleで「ハンバーグ 難しい」と検索してみよう。約71万2000 件がヒットする。「焼き方が難しい」とするBlogのエントリや掲示板のコメントがズラリと並ぶ。そうなのだ。ハンバーグは外側をこんがり、中をジューシーに焼き上げるのは意外と難しい。中途半端な加熱だと、中の肉がまだ赤いままになってしまう。
その解決策として急速に普及しているのが「煮込みハンバーグ」のソースである。
失敗はしないかもしれない。でも、やっぱりハンバーグはジュワーッと肉汁がこぼれる「焼き」で食べたい!「煮込みハンバーグは邪道だ」という感覚に、賛同してくれる人は多いのではないだろうか。そこで、「専門店」の出番なのだ。
さらに、ピンポイントでみんなが大好きなハンバーグに集中すれば食材の集中仕入れもでき、廃棄率も低減する。コスト低減というKSF(Key Success Factors)も実現できるがゆえに、低価格で提供できて集客が見込める。いわばKBF=KSFという好循環が期待できるのだ。