「(相手が)カメラがいることはわかっているんだけど、そのことを意識しなくなったときに、いいシーンが撮れる。生き生きとした表情だったり、本当に心の中の格闘している表情だったり。その場の空気感がドキュメンタリーにおいては一番高度な撮影です」。
「ずっと撮っていたら誰でも撮れるのかと言ったらそうではない。イチローさんのもとへ数カ月通い、毎日見ていた。言葉を交わさない日にも球場へ行って、スタンドから練習や試合を見ていたので、気づくことができたという面もあったと思うんですよ。実際にカメラが回ってなくても、その期間はドキュメンタリーにとってムダではなかった」。
「右も左もわからないけどがむしゃらにやってるほうが結果的に面白いものが撮れることがよくある」
経済・社会情報番組の担当だったことが堤田ディレクターにとって幸いだった。「スポーツとは縁もゆかりもないところだから、受けてみようと思った。野球論ではなく、人としての生き方やこだわりを描いてくれそうなので、そういう質問を期待しています」。イチローのこの言葉で取材は始まった。
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100225#1267105645
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20090920#1253436681
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20100122#1264170329