【平野貞夫の国づくり人づくり政治講座】第56号 2010年3月26日発行
3月21日のサンデー・プロジェクトをみたが、民主党から当事者の生方氏、安
住淳、小宮山洋子の3人が出演していた。彼らの論理が政治家の感性でなく、マ
スコミ人の感性であったことに問題があると思った。
一見もっともな主張と思えるが、よく考えると政治の本質を知らない軽薄なマス
コミ論の域を出ていないものだ。
マスコミ出身者の多くは、言葉巧みに私的なことを公的な論理にすりかえること
が得意である。また発言の場所も効果を考えるのか、政党人としてのルールを配
慮しない癖がある。言葉を使うことを商売とする人たちの嫌みが、政権政党の責
任感に欠けるところが目につく。それを小沢幹事長の周辺の人たちが、過剰に反
応する悪循環になっている。これを教育調整する人材が少ないことが、民主党の
問題である。
第三に小沢幹事長の「政治と金」の説明責任のことだが。昨年以来の問題は、自
民党政権が検察と巨大マスコミを使って、政権交代をさせないために演出した政
治捜査劇であった。旧体制は小沢一郎が政界にいる限り、復活は不可能として次
々と今日でも仕掛けていることを民主党員ならきちんと認識すべきだ。
法的責任を追及できないので、世論をつくって社会的責任を追及しようとしてい
るのだ。小沢氏はいろいろな場で、必要な説明は行っている。当然、裁判が始ま
るので説明は制約される。それに昨年は総選挙があり、政治資金収支報告の提出
や公表の時期で影響を受ける。いくら説明しても、検察やマスコミの主張を認め
ないと責任を果たしたとはいわれない。この事情を知ってか知らぬか、党内政局
に利用しているマスコミ出身3人は政治家としての資質に問題がある。