【書評】『「座右の銘」が必ず見つかる 寺子屋の人生訓451』齋藤孝解説
「子不教父過 学不成子罪(子に教えざるは父の過ち、学の成らざるは子の罪)」
現在、日本では子供たちの基礎学力の低下とともに道徳力の低下が問題視されていますが、江戸の寺子屋教育では読み書きそろばんと同時に、道徳と礼儀作法が重視され、「人間教育」という面では今よりも圧倒的に優れていました。
「現代の国語教育は一日で子供が理解できる単純なものだが、寺子屋での徳育はそのとき理解できなくても日々反復することによって成長する過程で理解できてくる奥深いものでした。そこが寺子屋教育のすごさでしょう」(齋藤氏)