https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

【宝塚】さよなら公演の雪組トップスター・水夏希「惜しまれるうちがちょうどいい」

 「お芝居のほうは24年間復讐を誓ってそれだけに生きてきた男、という感覚が最初のころはすごくつかみにくくて、前回の正塚先生の『マリポーサの花』のときのような使命感に燃えてる役のほうが断然やりやすかった。でも、やはりお芝居をしていくうちに、舞台上で緒月遠麻(おづき・とうま)演じるシュミット(ロジェが追い続けていた人物)に出会った時に、グッと鳥肌が立つ感じがあり、また、台本に書かれていないことがどんどんわいて出てくることがたくさんありました。そしてやはり(宝塚大劇場の)千秋楽に向けて、悲しみとか苦しみとか後悔とかやるせない思いとか、いろいろな感情が重なりました。東京に向けては、さらに、悲しみ、苦しみ、逃れられない現実とか、そういう負の部分を、がんばってこらえているがこらえきれない、表情に出てしまう、そんなところまで伝えていきたいです。ショーに関して、最初は与えられたことをみんなでやることに夢中だったんですけど、だんだん中日(なかび)から楽にむけて、お客様とキャッチボールもでき、客席のほうも日々拍手や歓声が大きくなっていきましたのでやはり力をいただきました。(東京でも)舞台上でいかに自由になれるか、どんどん楽しんでいきたいと思います」

 −−娘役トップの愛原さんも退団するが、退団に向け一緒に話したりは


 「退団だといって甘やかさないよ、みたいなことを100万回くらい言いました(笑)。日々まだまだいろいろなところでダメ出しして、ここはこうだね、ああだね、ここはもっとこうしようと言いながらやってました。やめるからって、『もういいよ、楽しくやろう!』というわけにはいかない、という姿勢で取り組んでいます」


 −−愛原さんは先月、お父様(つかこうへいさん)のことで悲しいことがあったが…


 「私たちは(訃報を)まったくわからなかったくらい、真摯に舞台に向き合ってました。後から聞いて、本当にえらかったなあと思いました」