私が驚いたのは、議員会館の民主党議員の部屋を奥さんが一軒一軒回って、「今度の党首選で菅直人を宜しく御願いします。まだ3ヶ月しか経っていませんから、何も出来ていません。もうしばらく菅に仕事をさせてください」と言って居る映像を見たときだ。
私から言わせれば、菅は十分仕事をした。
こないだまでの「沖縄の海兵隊不要論」が、総理になったら突然「抑止力として必要」になった。
(小沢は幹事長として党務を担い、菅は鳩山内閣の閣僚であった。しかし菅は難しい基地問題にはかかわりたくないと「逃げ菅」本領発揮だった。記者が辺野古問題のさ中、何度も質問していたが、かかわっていたら自分も責任を問われて総理の座が遠のくと思ってか、「自分はこの問題にはかかわってない」と常にアピールし、鳩が孤立して苦悩するのを近くに居ながら無視していたそうだ。今日「鳩山さんの辺野古決着には小沢さんに責任がある」という菅の発言には心底たまげた。この男自分の責任回避の為には平気で嘘を言い、人に罪をかぶせるのかと)
ホテルオークラの一番大きい部屋で華々しく発表した、脱官僚の象徴である国家戦略局は、役人の反対で名前だけの戦略室に格下げなり、事実上取りやめになった。
これまで民主党が主張してきた冤罪と人権を守る為の、取調べの可視化は、去年のマニフェストに入っていたが、先月の参院選マニフェストから菅は消してしまった。
ずっと約束していた記者会見のオープン=記者クラブは廃止は、小沢と亀井と岡田と鳩山だけが約束を果たしたが、菅は一円もかからないのに、官僚のご機嫌を損ねたくないからか守らない。
そして一番の裏切りは、去年のマニフェストに民主党が国民と約束した消費税は、無駄をはぶいて鼻血も出なくなって最短4年後から・・というのを、菅は一方的に10パーセントに値上げだとし、それらを作った党の仲間への説明も論議もせず、公約としてマニフェスト発表の場で言った。
それを批判されるや、あれは公約ではないと言いはじめ、誤解を招く言い方だったと嘘をつき、論議をするところまでが私の役割だの、所得の低い人には還付するとまで言い出した。
それも青森では200万以下、秋田では300万以下、山形では400万以下と、一日で倍も違うことを演説し、菅の応援に行った候補者は1勝14敗と言う結果だった。
これまで菅は、総理が代わったら選挙をするべきだと強く張してきた事から記者にそのことを質問され、「参院選で国民の信を受けるからいいんです」と言った。
参院選は54の目標議席を10も下回る44と言う結果で、国民は明らかにnoといったのに、一向に責任を取らない。
今マスコミとコメンテーターが拠り所にする世論調査より、よほど信頼性が高く民意である選挙結果を無視して、まだ3ヶ月しか経って居ないのだから、もうしばらく仕事をさせてくださいと、奥さんに各部屋を回らせる。
回るなら、自分が回るべきだ。
小沢派にも、鳩山派にも自分で頭を下げて回るべきではないか。
それを奥さんに全室を回らせるところがいかにもズル菅だ。
回ってこられた民主議員は総理夫人にぺこぺこ頭を下げられ、とても恐縮し、早く帰ってくれないかなぁという様子だった。
「官僚はオオバカ」と大口叩いた事で、林芳正への答弁の時に官僚に席を外されて答えに窮し無知な事が露見した菅は、もう恥をかきたくないとそれ以降官僚の言いなりになった。
この3ヶ月、財政は官主導の緊縮方針で進められ、廃止されていた閣僚との会議も復活して官僚はウハウハだ。
市民運動出身政治家と言うのは、権力を持つとそれを維持するために異質な者排除の独裁者になり、自分より大きい権力を持つアメリカの前には、ポチ以下の卑屈な奴隷のように言いなりになることを良く学ばせてもらった。
小沢へのイヤミのつもりか「金にクリーンでオープンな民主党を作る」なんて言っても、そんなことで国民の生活はな〜んにも良くならない。
そもそも国民は、小沢の「政治と金」がマスコミのでっち上げだとわかってる。
菅伸子をいやに持ち上げてる人も居るが、なんか得があるのだろうか。
妻が議員会館の全部屋を回るなんて、菅伸子は禁じ手を禁じ手と認識できない厚顔無恥だ。
菅は「当分静かにしていることが小沢さんのためにも、党のためにも、国のためにもなる」と言った。
枝野は小沢の批判に対し「菅さんの言った当分と言うのは、もう少し長い期間ではないか」と言った。
この人たちには、尊厳の意味がわからず、人権という感覚がない。
政治家がここまでの暴言を吐くのを私はこれまで聞いたことがない。
麻生や森の失言よりもはるかに深刻な、政治家不信を招く言葉だと思う。
今朝はいくつかのテレビ番組を見たけれど、おかしなことに、昨日の辺野古問題について正確に伝えているところがほとんどない。
菅の「鳩山さんの辺野古決着は小沢さんにも責任がある」というのが嘘で、小沢は党務責任者として政府の仕事にはかかわっていなかったし、副総理の菅にこそ責任があるのに、保身からその問題にかかわることを意図的に避けていた・・・と言う事を解ったうえでのまともなコメントをしたのは、私が見た限り江川紹子さんだけだった。
テレビ局はどうもその部分を取り上げたくないようで、小沢が手を上げて「白紙に戻すとは言ってない」と言う部分だけになっていた。
昨日のその菅発言には本当に驚き憤ったけど、もしかして菅事務所に事情を知ってる人からの苦情が来てまずいと思い、テレビ局に報じないように指示したのかなぁと思う。
それと、菅伸子の議員会館全室訪問をTBSは何度か映してたけど、驚いたのは菅伸子の道案内をしていたのが江田五月だったことだ。
参院議長が総理夫人を案内して部屋を訪れたら、誰だって居留守は使えないし、かしこまって対応する。
「菅はまだ3ヶ月ですから何も仕事をしていません。今後何も出来なかったら私が辞める様に言いますから、是非もっと仕事をする時間をください」
はぁ・・・・
昨日は入社試験に母親がついてきて、懇意の会社役員たちに、息子を御願いしますと回ったようなものだと思ったけれど、それどころか各議員の言わば上司に当たる父親も一緒に回ったわけだ。
こんな厚顔無恥は前代未聞だろう。
小沢出馬を早くから主張していた松木けんこう議員も、菅夫人に来られて名詞を渡され、うやうやしく戴きながら恐縮千万と言った風で、見ていて気の毒だった。
菅伸子が国会議員であれば、議員各部屋を回ることもあるかもしれない。
ところが一般人である奥さんが江田五月の案内で、全民主議員の部屋を支持を訴えて回るなんてこと、普通は夫の方がそんなことはしないでくれと言いそうなモノだけど。
来られた議員の困惑には考えが及ばないらしい。
例えば小沢の奥さんがそう言うはた迷惑な事をするって、有り得ない。