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菅内閣は“奇兵隊”ではなく“新撰組”!? 首相が失ってしまった「政治主導」の精神|田中秀征 政権ウォッチ|ダイヤモンド・オンライン

 しかし、何と彼は、鳩山政権下においても全くその努力をしないどころか、自民党よりもひどい官僚主導の方向に転ずる主役となった。それが最後には、参院選前の消費税10%発言になり、自ら志を捨てた姿を明らかにした。


 菅内閣は、自らを高杉晋作の「奇兵隊」と称して出発した。


長年、彼は自民党政権を「霞ヶ関政権」と断定して攻撃の先頭に立った。それなら幕府に挑戦した奇兵隊と言ってもよい。


 ところが、菅奇兵隊は、何といつの間にか“霞ヶ関幕府”を警護する“新撰組”に大変身してしまったのである。


 私はかつて、これほどひどい政治家の変節を見たことがない。私の期待は失望に変わり、今では絶望を経て、退陣要求に至っている。

 ただ、代表選の結果がどうあれ、「大政局」の号砲は鳴った。この中で新しい政治と行政の構図が展望できれば、歴史的にも有意義なものになろう。