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特別記者・千野境子 再び私塾の時代が来た

 21世紀もはや2巡目の10年に入り、私塾の時代が再びやってきているように感じる。公教育の飽きたらなさに加えて、時代が先端を進みフラットになればなるほど、人は手作りや温(ぬく)もりのよさを求めるという逆説もまた真なり、なのである。それは昔に帰ることでも、昔を懐かしむことでもないだろう。

 予備校という進学塾でさえ、最近は社会や国際関係などの教養をカリキュラムに加えた塾が人気なのだという。受験知識だけで人は満足しない。このことが物語るところの意味を考えてみるのも面白い。

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