■ - d1021の日記

日本のマスコミは、これを革命と呼んでいませんよね。エジプト革命という言葉を使ってこの事態を説明しようとしない。「民衆のデモ」という言い方をしている。革命だと定義したくないわけです。革命という積極的な意味づけをして報道したくない動機がある。その動機の中身は何なのか。

その動機こそ、エジプト革命が目指している方向を示している。つまり、反米です。米国の従属からの解放です。エジプトの民衆は、フィフィが正しく指摘しているとおり、その目的で運動をしている。マスコミはその本質を認めたくないわけで、なぜなら、彼らが米国一極支配のアドミニだから。

だから、エジプト革命は私たち日本人にとって無関係な他人事の問題ではないのです。わわわれ自身の問題でもある。同じ支配の構造の中に置かれ、同じように米国に愚弄され、国富を奪われているわけです。エジプト国民も、日本国民も。米国の傀儡政権（と傀儡官僚と傀儡マスコミ）によって。

一昨日の朝日のエジプト特集（17面）に、カイロ紙の編集長の投稿記事がありましたが、フィフィと同じことを言っていて、非常に印象的です。この事態の説明において、エジプト国民は誇り高い国民なのだという点を強調するのです。外国の言いなりになっているのはおかしいのだという議論。

実際、ナセル時代のエジプトは、まさに堂々たる「アラブの盟主」で、常に世界からその動向に注目が集まる第三世界の雄だったわけです。それが、サダト以降、衰えに衰えて、世界から見て取るに足らない惨めな存在になりました。そのことが、誇り高いエジプト国民には我慢ならないのです。