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「私を原発信者にさせたフクシマ」英紙で環境コラムニスト

 それ自体は再発防止へ重要だが、米紙ウォールストリート・ジャーナル元発行人のゴードン・クロヴィッツ氏は、「情報のツナミ」と題した21日付同紙コラムでやや違う視点から論じた。


 クロヴィッツ氏は、「情報が洪水のようにあふれる社会では驚くことが何もないようだが、その実、われわれは驚いてばかりだ」と強調。事故が起きた原発も想定された地震津波には耐えられても、「リスクの想定を超える事故が起きると、誤りだったとなってしまう」と、日本人が誇る技術の限界点を指摘する。


 クロヴィッツ氏が引き合いに出すのが、オーストリア生まれの経済学者、ハイエクの1974年のノーベル賞受賞演説だ。ハイエクは「見せかけの知」という概念を提唱し、「(前提条件が整理された)物理学などと異なり、(社会科学など)複雑な現象を扱うその他の学問分野ではデータの入手は限られ、重要な側面が脱落しかねない」と説いた。


 ところが、クロヴィッツ氏は自然科学でさえも複雑で人類が未知の前提は多いとして、「彼の英知の文脈には、日本の原発事故もあてはまる」と指摘する。

「われわれは予知できないものを恐れるが、新しい技術と同時に、新しい不確実性からも学ばなければいけない」