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ジャクソンホール講演

しかし、「長期における頑健な経済成長を支える経済政策のほとんどは中央銀行の所管外にある(most of the economic policies that support robust economic growth in the long run are outside the province of the central bank.)。」と、バーナンキ議長は主張している。換言すると、財政問題をはじめとして、政府や議会はもっとしっかりと問題に取り組む必要があるという話である。日本でも政治家は、中央銀行に責任転嫁している暇があったら、経済問題の解決にもっと真摯に取り組む必要がある。


金融政策が「魔法の杖」ではないというのは、筆者などにとっては当然のことで、上引用のバーナンキ発言に違和感はない。けれども、金融政策によって大抵の経済問題の解決が図れるかのように議論し、バーナンキ議長もそう考えているはずだと思い込んでいた人達にとっては、長期的な課題の解決策は「中央銀行の所管外にある」というバーナンキ発言は、いささかショックだったかも知れない。