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全候補が日銀に緩和要請、前原氏は国債日銀引き受けによる円高対策に言及=民主党代表選

 前原誠司外務相は、デフレ脱却には今後3年間をデフレ脱却集中期間とし、思い切った財政出動と金融緩和を実施する方針を示した。円高対策に関しては「外為特会活用として海外資産の購入という対策を否定はしないが、外為特会はドルで持っているので為替にはニュートラル」だと円高阻止には効果がないと指摘。むしろ「公的資金で持っている国債の一定割合売り、これを日銀が引き受け、その円資金で海外優良資産を買えば円高を阻止し、介入と同じ効果が生まれる」と主張した。


 また、円高対策と国際経済とのかかわりについて、前原氏は「食糧・資源外交が国民生活の安定に不可欠」だとし、「手持ち資産を円に換えて、それを外貨に換えて、海外の資源・食糧の基地、関連企業の株を買うことが日本の将来の安定につながる」と主張。「円を活用して、米・欧州の国債にも関与していくこと」を提案した。

 海江田経済産業相は、量的緩和の手段として「日銀の国債の直接引き受けは無理」だとしながらも、日銀が市場から長期国債買い入れる際に日銀券の発行残高を上限としていることに関して「日銀券ルール撤廃も一つの可能性」だと述べた。さらに、現在日銀が実施している政策についても注文をつけ、「景気対策円高対策で基金を10兆円足したが、この基金も実は国債の買い入れをしている中身もいろいろ実は問題がある。こちらが具体的な案を出すことで、日銀もいろいろ動いていく」とした。

 野田財務相はデフレ環境について「復興需要が出てくると環境が少し変わるはず。これをデフレ脱却のチャンスととらえていく」との認識を示した。


 一方で円高対策とも絡めて、「日銀と連携しながら対応しているが、政府がああしろこうしろはいえない。金融政策を通じて日本経済を下支えするのは日銀」だとし、「問題意識を共有しながら彼らにできるだけのことはやってもらうための共有型の情報交換はしっかりやっていきたい」と述べた。

 鹿野農水相は「円高はドル安、ユーロ安に起因している。それぞれ話し合いをして、経済政策をどういう方向持って行くかを、積極的に話し合う必要がある」と、海外当局との話し合いが重要との認識を示した。一方で「日本では、日銀の更なる金融緩和も連携をとって考えてく必要。今までの枠組みとらわれず、やれることはやるという政治判断が重要。政府が、円高デフレ対策にあらゆることやるという決意を示すことが大切」と日銀にさらなる緩和を要望した。同相は、復興債の財源として日銀の国債直接引き受けにも言及している。

 馬淵前国土交通相円高とデフレは切り離せないとし、「デフレ対策として、今後数年間を集中期間として、量的緩和により景気の回復をはかる。それが政治の使命」だと断じた。その上で「重要なことは日本が量的緩和をしっかりやっていないということ。マネタリーベースを上げていない。マネタリーベースを上げて量的緩和を実施することを金融政策の第一に挙げないといけない」と述べた。さらに「過去の量的緩和は不十分だったとし、日銀による長期国債買い切りオペは残存期間が短いものであり、こうした中央銀行の行動に対し新たに政府は厳しく政策を求めるべきだ」と語った。