政治経験のないケイン氏は当初は泡沫視されていたが、既存の政治と縁遠い「たたき上げのビジネスマン」としての経歴が好感され、今年１０月に入って支持率が急伸。一時はトップに立った。
だが１０月末から複数の女性に対するセクハラ疑惑が相次いで表面化。１３年間不倫関係にあったとする女性も現れ、支持基盤である保守派の離反が進んでいた。
「これまで続いてきたさまざまな騒ぎによって私と家族は傷つけられてきた。このため大統領選挙の活動を停止することにした」
再選を目指すオバマ大統領に対抗する共和党の候補者選びは、１か月後の来月３日、アイオワ州での党員集会で幕を開けますが、強硬な保守派のケイン氏の撤退によって、同じく保守派で、このところ急速に支持を伸ばしているギングリッチ元下院議長と、穏健派のロムニー・前マサチューセッツ州知事の２人を中心とした選挙戦が繰り広げられることになりそうです。
