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米GDP:第4四半期2.8%増、最終需要は0.8%増に急減速

昨年第4四半期(10−12月)の米経済成長率は予想を下回る伸びだった。

消費者は貯蓄を切り崩す形で支出を増やし、政府も歳出を抑えている。

第4四半期の米GDP速報値は1年半ぶり強い伸び、この先減速も

ただ、大幅な在庫の拡充や設備投資の鈍化は、今年に入り成長が減速していることを示唆している。

アナリスト予想は3.0%増。

2011年全体の伸び率は1.7%、前年は3.0%だった。

企業在庫が560億ドル増加しGDPの伸びを1.94%ポイント押し上げた。増加ペースは2010年第3・四半期以来の大きさ。2011年第3・四半期は、09年末以来のマイナスとなっていた。


在庫を除いた最終需要は0.8%増。第3・四半期の3.2%増から大きく減速した。


大幅な在庫積み上がりは、2012年初めに回復の足取りが鈍ることを示唆している。

また、設備投資も1.7%増と、第3・四半期の15.7%増から大きく鈍化し2009年以来の低水準となったことも、成長が鈍化している可能性を示している。欧州債務危機の影響が出始めているとみられる。

個人消費支出は2.0%増と、第3・四半期の1.7%増からやや伸びが加速した。自動車の買い替え需要が寄与した。東日本大震災の影響による人気車種の供給の遅れが解消されてきたことが主因とみられる。

インフレの落ち着きも消費支出に追い風となった。個人消費支出(PCE)価格指数は0.7%上昇と、第3・四半期の2.3%上昇から鈍化し、1年半ぶりの弱い伸びとなった。


エネルギーと食料品を除いたコアPCE価格指数も1.1%上昇と前期の2.1%上昇から減速。年間の伸びは1.4%と、連邦準備理事会(FRB)の目標とする2%を大きく下回った。


失業率が8.5%と高止まりするなか所得の伸びは弱く、この先、消費者を圧迫するとみられる。貯蓄率は3.7%と、前四半期の3.9%から低下した。

政府支出は5四半期連続で減少。国防費の落ち込みなどが背景となった。

今年は成長減速が見込まれるものの、アナリストはリセッション(景気後退)入りは予想していない。


前出のローレンティ氏は「米国には、欧州情勢に起因する打撃を相殺するに十分な勢いがある」と述べた。