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民主「反増税」の大合唱 首相包囲網着々

 3月下旬の法案事前審査も紛糾したが、その光景とはどこか違う。批判の急先鋒になったのは、小沢一郎元代表に近い議員ではなく厚労族だったからだ。


 修正協議では、最低保障年金制度創設など民主党マニフェストに掲げた社会保障政策を、自民党が提唱する社会保障制度改革国民会議に棚上げし、増税を先行させる方向で議論が進む。社会保障政策を主導してきた厚労族には耐えられない屈辱に映ったのだ。

 先の内閣改造で交代したばかりの鹿野道彦農林水産相も12日、自らのグループ会合で気勢を上げた。


 「日本の危機だ。信念に基づいて行動すべきだ!」


 鹿野氏が賢いのは「採決先送り」の一点に絞ったことだ。これが造反への処分や衆院解散を恐れる中堅・若手を元気づけた。

 小沢系「一新会」の定例会でも処分への対応が議題となった。造反して仮に除籍処分を免れても党員資格停止処分になれば代表選で動きを封じられるからだ。


 「党事前審査で議論したのは一体改革だ。増税だけでは話が違う。『これで造反しても処分対象にはならない』と訴えればいい…」


 こんな声も上がったが、これで処分を免れるとは思えない。となると、やはり「採決先送り」。そして「野田降ろし」というシナリオが現実味を帯びる。

 旧民社系の田中慶秋副代表らの「『民主的合意形成』を実現する集い」には、鹿野グループや反原発系などが集結。両院議員総会を求める署名を急ピッチで集めることを決めた。

 小沢氏は12日、都内で開かれた三宅雪子衆院議員のパーティーに顔を出した。


 「彼女は政治感覚が優れ、度胸がある。消費税、TPP、原子力の問題の先頭に立ち頑張っている」


 三宅氏をこうたたえたが、政局談議は一切なし。次にマイクを握った鳩山由紀夫元首相はけげんな顔でこう語った。


 「もっと激しいことをおっしゃると思ったが、私に譲ってくださったのか。政策が見えぬ中、増税話を出されても『一体何に使うんだ』と思うのは当然。そこをはっきり政府に申し上げる責務がある。棚上げみたいな話もあるが、どちらが正しいか、正々堂々と国民に示すのが政権与党の責任ではないか!」