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2012年の貿易収支は過去最大の赤字、32年ぶり大幅更新

2012年の貿易収支は6兆9273億円の赤字となり、32年ぶりに過去最大の赤字額を更新した。これまでの過去最大の赤字は、第2次石油危機後の1980年の2兆6129億円。赤字幅は7兆円台に迫り、1979年の統計開始以来で際立った大きさを記録した。

年間ベースでの貿易赤字は、今回で4回目。1979年(1兆7138億円)、1980年(2兆6129億円)、2011年(2兆5647億円)で、2011年に31年ぶりに赤字に転落し、12年には赤字額が2.7倍に膨らんだ。

原子力発電所の稼働停止による代替エネルギーとして液化天然ガス(LNG)の輸入が増加する一方、欧州債務危機の影響で輸出が大幅に減少したことが影響した。

輸出は前年比2.7%減の63兆7446億円。船舶、半導体電子部品などが減少し2年連続で減少した。為替レート(税関長公示レート平均)は1ドル79.55円で対前年比0.5%の円高だった。

輸入は前年比3.8%増の70兆6720億円。液化天然ガス、原粗油等が増加し3年連続で増加した。液化天然ガスは、数量・金額とも、2年連続で過去最大を更新した。


輸入原油単価は前年比5.2%上昇の5万7492円/キロリットルで、ドルベースでは同5.8%上昇の114.9ドル/バレルだった。

12月の輸出は前年比5.8%減の5兆3003億円となり、7カ月連続で減少した。自動車(同6.6%減)、船舶(42.9%減)、建設用・鉱山用機械(31.4%減)などが減少した。


地域別では中国向けが前年比15.8%減と引き続き大幅減少。欧州連合(EU)向けも同11.1%減と2けた減が続いた。米国向けも前年比0.8%減と14カ月ぶりに減少した。


対中輸出は7カ月連続で減少した。自動車(52.8%減)、自動車の部分品(42.8%減)などの落ち込みが目立つ。ただ、日中関係の悪化で激減した自動車輸出は、10月の前年比82.0%減、11月の68.6%減に比べ、減少幅が縮小。財務省では「一定の影響は続いているが、徐々に落ち着いてきている」(財務省幹部)とした。


欧州連合(EU)向け輸出は15カ月連続で減少した。減少幅は6月以降続いた2割減に比べ1割強に縮小し「減少に一巡感がみられる」(財務省幹部)とした。減少品目は自動車や自動車の部分品など。


為替レート(税関長公示レート平均)は1ドル82.34円で対前年比6.1%の円安だった。10月以降、対前年比で円安基調が続いているが、円安による輸出押し上げ効果について財務省では、「輸出入は内外経済情勢の影響もあり、為替要因だけを取り出して輸出に与える影響を分析するのは難しい」(財務省筋)としている。

12月の輸入は同1.9%増の5兆9418億円、2カ月連続で増加した。原粗油(4.2%増)、液化天然ガス(8.3%増)、医薬品(32.8%増)などが増加した。液化天然ガスは金額・数量ベースとも12月としては過去最大だった。


輸入原油単価は前年比5.0%上昇の5万8494円/キロリットルで、ドルベースでは同1.0%低下の112.9ドル/バレルだった。

市場では、輸出の減少に底打ち感が出てきたとの指摘がある一方、為替の円安基調が輸入に与える影響が大きく貿易収支の赤字基調は継続するとの見方があった。


大和総研経済調査部エコノミスト・橋本政彦氏は「輸出は持ち直しつつあると判断できる。アジア景気の底打ちに加え、欧州も下げ止まりの兆しが出てきた。今後は円安効果も加わり、輸出は回復に向かうとみている」と指摘。


三井住友銀行市場営業統括部の山下えつ子チーフ・エコノミストは「円安基調の継続で、貿易収支では赤字が膨らむとみられる。1月にかけては、金額ベースの輸入が膨らみやすい。輸出が回復していかなければ、貿易収支の赤字幅は当面拡大するだろう」としている。

去年の貿易赤字 過去最大に NHKニュース

赤字額はこれまでで最も大きかった昭和55年の2兆6129億円の2倍以上に達して過去最大になっています。

日本は、世界経済の低迷や円高などによる競争力低下で輸出が減少していることに加え、東日本大震災後は運転停止が続く原子力発電所の代わりに、火力発電に依存せざるをえないことなどで、貿易収支が急激に悪化する形になっています。

昨年の貿易赤字は6.9兆円と過去最大 半分以上が中国分

 国別では米国分は貿易黒字が5兆1029億円へと24.9%拡大したが、EU分はマイナス1397億円と、初の赤字になった。アジア分の貿易黒字は前年比43.3%減の3兆5714億円に縮小した。特に反日運動の影響が大きく出た中国向け貿易は前年のほぼ2倍の3兆5213億円の赤字となり、過去最大の赤字となった。この金額は貿易赤字全体の半分以上に相当する。