都銀の国債保有残高が100兆円割れ、株への資金シフト見えず | Reuters
都銀は国債とともに、株式や外国証券などのリスク資産の保有残高も減らしている。4月末の株式保有残高は10兆0109億円と前月末に比べて、率で16.8%、金額で2兆0283億円の減少。外国証券も27兆0384億円と率で4.2%、金額で1兆1819億円の残高を落とした。こうした資産売却で得た資金は、現金のほか日銀当座預金などに預けられたとみられている。
みずほ証券・シニア債券ストラテジストの早乙女輝美氏は「都銀の国債残高が10兆円を超えて減らしたのは、1990年台以降で初めて。同時に株式や外債などのリスク資産も減らしている。都銀の4月マネーフローは、国債から株へのシフト、いわゆるグレートローテーションというよりは、国債を売却していったんキャッシュに置く動きを強めたと判断した方が妥当だ」とみている。