汚染水対策、国際公約に ＩＡＥＡ「緊急に取り組む課題」 - MSN産経ニュース
安倍晋三首相は「（汚染水は）コントロールされ、東京にダメージを与えることは決してない」と太鼓判を押したが、汚染水対策は想定外の事態が続いており、楽観できない。１〜４号機の建屋海側では、汚染地下水が外海とシルトフェンス（水中カーテン）で仕切られた港湾内へ流出し続けている。８月には地上タンクからも推定３００トンの汚染水が漏洩（ろうえい）、新たに地下水を汚染した可能性がある。
菅義偉官房長官は９日の記者会見で、安倍首相が「コントロール」と表現した対策を「（シルト）フェンスを設け外へ出ないようにしている」と説明。だが、シルトフェンスは海水の行き来を完全に遮断できず、汚染水が外海へ出ている疑いは否定できない。
これまでの汚染水処理の柱とされた対策はいずれも失敗。政府は建屋の周囲の地中を凍らせる「凍土遮水壁」など新手法を抜本的対策に掲げるが、経験がなく効果が未知数の対策に頼らざるを得ないのが現状だ。
