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第2回 なぜ、価格5倍のコーヒーは売れたのか? マーケティングはやってみるまでわからない |ゲームのルールを変えろ|ダイヤモンド・オンライン

 従来のコーヒーメーカーでは、1杯分をスプーンですくい、お湯を入れてという淹れ方はできない。ライフスタイルの変化によって、たとえ4人世帯であっても一緒に飲むことはなくなった。ましてや、1人、2人世帯が増えた今日、コーヒーも1杯ずつ淹れるものへと変わったのである。


 だからこそ、「ネスカフェ ドルチェ グスト」や「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」というマシンの需要がある。いつでも、簡単に一杯分ずつ、できたての温かいコーヒーが飲めるからだ。

 実は、Amazonのモデルは、まだスーパーマーケットがオーバーストア(店舗過剰)でなかった時代の売り方と一緒だ。


ネスレ日本の場合、かつては「ネスカフェ」の特売で消費者を引きつけて、利益率の高い商品を買ってもらうことで儲けていた。当時は、それで最終的な利益が出るという仕組みがあったのである。


 しかし、オーバーストアになると、チラシに掲載されている安い商品しか買わない。そこからEDLP(Everyday Low Price)という戦略が生まれ、特売によるロスを回避する方向へと変わる。粗利は10%で構わないので、常に安く売ろうという戦略だ。これが、現在のディスカウントストアである。

 ちなみに、「ネスカフェ ドルチェ グスト」の場合、マシン本体では儲けが出ない価格設定をしている。実は、「ネスカフェ ドルチェ グスト」にはコピー商品が出てこない。マシン本体の販売で儲けようとせず、高品質の製品を手軽な価格で提供しているので、マシンで儲けなければならない他社メーカーが参入できないのだ。これもビジネスモデルの勝利だと言える。

Amazonのように、ITの進歩によるビッグデータを活用することは、これからより重要になるだろう。ただし、データを見てその通りに動くだけでは何も変わらないことも忘れてはいけない。


 商品・ブランドをつくる立場として言えば、そうした購買行動とデータを一本化して、本物のブランドをつくることこそがキーポイントになると考えている。そして、それは最も難しいことでもあるのだ。

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