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明るさを感じさせる10月の貿易統計

産経:貿易赤字、10月で最大 1兆円超、原油輸入膨らむ

日経:貿易赤字1兆907億円、10月で最大 過去最長も更新

朝日:貿易赤字16カ月連続 10月、1兆907億円

ロイター:10月貿易収支は1兆0907億円の赤字、過去3番目の赤字額

実は、10月の貿易統計には明るい要素が含まれているのです。

 青色の線が、輸出金額の対前年比をプロットしたものであり、橙色の線が輸出数量の対前年比をプロットしたものです。


 ご覧のように、輸出金額は、前年同月に比べて、3月頃から着実に伸びてきていたのです。そうです、円安のお陰で輸出金額は伸びてきていたのです。


 しか〜し‥


 そうして輸出金額ベースでは輸出が回復しているように見えても、数量ベースでみたら前年同月の水準を下回っているではないかと、批判されてきていました。

しか〜し‥


 輸出数量の対前年比は、7月、8月とプラスを記録した後、9月に再びマイナスになったのですが、10月には4.4%と再びプラスを記録することができたのです。


 ここにきてやっと数量ベースでみても回復の兆しが感じられる我が国の輸出。

 恐らく、今後も数量ベースでの回復が期待できるでしょう。


 何故か?


 それは、機械受注統計を見れば、ある程度推測が可能であるからです。つまり、機械受注統計のうちの「外需」がこのところ増勢傾向にあるからです。


 機械受注統計は、6か月から9か月後の設備投資を占う指標であると言われますが‥ということは、海外からなされた注文が半年後以降の輸出に反映されるからなのです。


 ただ、不安材料がないこともありません。それは、OECDが2014年の世界経済の見通しを従来の4%から3.6%に下方修正したことです。


 世界経済の成長率が低下すれば、海外の日本からの輸入が減少してしまうのです。

アングル:10月輸出数量に底打ち感、円安効果になお不安 | Reuters