米大統領、退職貯蓄制度設立の大統領令に署名 | Reuters
オバマ米大統領は29日、新たな退職貯蓄制度を設立する大統領令に署名した。退職貯蓄制度の設立は、格差拡大に歯止めをかけることを目指した政策の一環として、前日行った一般教書演説の中で約束していた。
オバマ大統領はきょう、一般教書演説で打ち出した政策への支持を訴えるため、ピッツバーグ近郊のUSスチールの工場などを訪問した。
オバマ大統領は、新たな退職貯蓄制度「myRA」の設立をルー米財務長官に指示する大統領令に署名。この制度では、5ドルからの積み立てが可能で、年収19万1000ドル以下の世帯が利用できる、という。
米国では現在、確定拠出年金(401K)やその他年金を持たず、退職後の備えが十分できていない国民も多いことが問題になっている。
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今後1年間の施政方針を示す一般教書演説を行ったオバマ大統領は、掲げた政策を国民に直接説明するため、一夜明けた29日から2日間にわたって、4つの州を遊説して回るツアーを開始しました。
このうち、最初の訪問地、東部メリーランド州では、「私が一般教書演説で話したことは単純だが、重要な考えで、懸命に働けば成功できるというものだ」と述べました。
そのうえで、広がっている格差を是正するため最低賃金を引き上げる法案の成立を目指す考えを強調して支持を訴えました。
また、東部ペンシルベニア州では、聴衆を前に老後の生活資金の積み立てを支援する大統領令に署名し見せ、議会で野党の協力が得られない場合には、大統領令を出してでも政策の実現を図る姿勢をアピールしました。
アメリカ議会が上院と下院で多数派が異なる、いわゆる「ねじれ」の状態にあるなか、支持率が低迷しているオバマ大統領としては、ことし11月に行われる議会の中間選挙に向けて国民の支持を取り戻したい考えですが、野党は反発していて、ねらいどおりに進むかどうかは不透明です。