16日、都内で記者会見した笹井副センター長は、はじめに「大変多くの混乱とご心配、また疑惑を招く事態となりましたことを心からおわび申し上げます。」と述べ、謝罪しました。
そして今回の論文におけるみずからの役割について説明し、研究論文の作成には着想から文章作成まで4つの段階があるが、自分が参加したのは論文の文章を書く最後の段階からだったと説明しました。そのうえで、実験ノートを見る機会はなかったが、ねつ造などの問題があることは決してあってはならないことで、「共著者の私が問題を見抜けなかったことは、ざんきの念に堪えない」と述べました。またSTAP細胞の論文については、「信頼性が大きく損なわれた以上、撤回するのが最も適切だ」と述べましたがSTAP細胞については「検証する価値のある合理性の高い仮説」だとしました。
笹井氏は記者会見の中で、3つの根拠を基に、「STAP現象を前提にしないと容易に説明できないデータがある」と話しました。
その3つは▽顕微鏡で撮影したSTAP細胞の動画と▽ほかの万能細胞より極端に小さいというSTAP細胞の特徴、それに▽ほかの万能細胞が混ざっていたとすればマウスの胎児はできないことだとしています。
そのうえで、STAP細胞の存在を見極めるためには、「第三者による検証が必要だ」と述べました。