イラク情勢の悪化を受けて、ニューヨーク原油市場では先週13日、国際的な原油取引の指標となるWTIの先物価格が取り引き時間中に一時、去年9月以来およそ9か月ぶりの高値となる1バレル=107ドル台半ばまで上昇しました。また、ロンドン原油市場でも13日、北海産の原油の先物価格が一時、およそ9か月ぶりに1バレル=114ドル台をつけました。
原油の先物価格は、ことしに入ってからウクライナ情勢の緊迫化で上昇傾向にあります。
さらにイラク情勢が悪化して以降、原油供給への懸念から急速に値上がりし、ニューヨークやロンドンの原油市場では、今週もおよそ9か月ぶりの高値水準での取り引きが続いています。
今後、イラクでの混乱が長期化したり南部の大規模な油田にまで影響が広がったりした場合、原油価格はさらに上昇するとみられていて、投資家の間ではイラク情勢の行方やアメリカの対応に注目が集まっています。