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財政健全化のメド、なければ日銀の出口戦略難しい=池尾慶大教授 | Reuters

慶応義塾大学の池尾和人教授は3日、都内で開かれた野村総合研究所主催の講演会で、日銀の量的・質的金融緩和(QQE)のような国債の大量購入を柱とした非伝統的金融政策は、「金融緩和の必要性がなくなった時点で、同時に財政健全化のメドがついていないと円滑に出口に向かうことはできない」と指摘した。


池尾教授は、金利操作の代わりに中央銀行が資産買い入れでバランスシートを拡充する非伝統的金融政策について、市場が機能不全となっている金融危機においては効果を発揮するが、平時の景気刺激には効果が少ないというのが経済学的コンセンサスだと指摘。 にもかかわらずQQEを核とするアベノミクスが市場の反応を含め効果を発揮したのは、「結局、財政ファイナンス(財政の穴埋め)というか、ヘリコプターマネー的な政策を実施している」ためとの見解を示した。


日銀のQQEが財政ファイナンスであるかどうかは、出口戦略を踏まえないと判断できないとしつつ、財政健全化のメドがついていない時点で国債の大量購入を停止すれば長期金利の高騰を招く恐れがある一方、逆に国債の大量購入を継続すれば物価は2%の目標を上回る可能性があるとし、日銀の選択は「前門の虎と後門の狼のどちらを選ぶか」だと語った。