https://d1021.hatenadiary.com
http://d1021.hatenablog.com

ロシア外務省外交アカデミーのルーキン元校長: 「西側はマレー機の悲劇をロシアの権威失墜に利用するか」 - The Voice of Russia

ドネツク州上空で起きたマレーシア航空機の撃墜の悲劇。これは、その張本人が誰であれ、西側にとってはドネツク義勇軍とロシアを非難する格好の材料となるだろう。


 史学博士でロシア外務省外交アカデミーのアレクサンドル・ルーキン元校長は「ロシア・トゥデイ」からのインタビューに対し、こうし憂慮の念を表している。


 「航空機を撃ち落としたのが誰であるにせよ、これがおそらくミスであったことは明白です。ウクライナの対空防衛であるかもしれないし、義勇軍である可能性もあります。ただし、後者の仕業である可能性は低いですね。なぜなら義勇軍にはこれに対応できる軍備がないからです。
 やはりプーチン大統領が断言したように、最終的には罪はキエフ当局にあります。キエフ当局は休戦合意を破って空中戦を開始したからです。ですが、こうした理性的な考察にもかかわらず、矛先はおそらくロシアへと向けられてしまうでしょう。」


 ― 一体何故そうなるのでしょう?


 「西側の見方からすれば、ロシアは先験的に、常にあらゆる場面で罪の元凶なのです。特にここ数年、世界の緊張が高まるなかでは尚更です。ですが、せっかくソ連崩壊後、国際法に基づいた国際政治の新たなシステムを構築する可能性が出現したにもかかわらず、その理想をだめにしたのはロシアではなく西側なのです。


 『良い目的』のためであれば、手当たり次第盗みを働き、いかなる国境も侵害し、いかなる合意も破ることのできる世界を作るため、『歴史の終焉』を確信し、一時的に高まった権勢を利用したのはロシアではなく、西側です。


 『人道的干渉』、『擁護の責任』などという理論を推し進めながら、国家主権を謳う戦後の法体系を合目的的に破壊したのはロシアではなく、西側なのです。


 国連の国際司法裁判所に圧力に圧力をかけ、コソボの一方的な独立宣言は国際法に違反しないと判断させたのはロシアではなく、西側なのです。


 このあと、モルドバグルジアも分裂してしまい、今度はウクライナががたがたし始めています。ところが西側はポロシェンコ氏の『対テロ作戦』は法にかなったものと正当化を続けているのです。」


 ― この状況で、特にマレーシア航空機の悲劇のあと、ロシアは何をすべきでしょうか?


 「この状況でロシアはすでに結果をだしている従来の路線を冷静に続行すべきでしょう。軍事手段で戦争に勝つことはできない、各所で状況をコントロールしている人物らとの交渉へ向かわねばならない。このことを西側に分からせねばなりません。残念ながら、西側は現段階ではこれを理解しておらず、キエフ当局の勝利に期待を寄せています。おそらく、これがようやく理解されるためには、さらに多くの犠牲が強いられることになるでしょう。」