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米軍 3日連続でイラク北部を空爆 NHKニュース

アメリカ軍は10日、イラク北部のクルド人自治区の中心都市アルビルの周辺で、戦闘機や無人機を使って、およそ5時間の間に5回にわたって、空爆を行ったと発表しました。
この空爆で、アルビルの防衛任務にあたるクルド人部隊を攻撃していたイスラム過激派組織の武装した車両や迫撃砲などを破壊したということです。
アメリカ軍は、前日の9日には、過激派組織に追われている少数派の宗教、ヤジディ教徒が逃れているイラク北部のシンジャルの周辺で、過激派組織の車両に対する空爆を実施しています。
オバマ大統領は、必要であれば今後も空爆を続ける意向を示しており、限定的な空爆を承認して以降、3日連続の空爆で、攻撃地域の対象も広がるなど、軍事作戦は長期化する可能性が出ています。
また、アメリ国務省は10日、過激派組織の攻勢で治安が悪化したことに伴い、首都バグダッドの大使館やアルビルの総領事館で勤務する一部の職員を、ヨルダンの首都アンマンなどに移動させると発表しました。
オバマ大統領は、9日から夏休みをとる様子がメディアで伝えられる一方、休暇先には、国家安全保障担当のライス補佐官らを同行させ、イラク情勢への対応を続けているものとみられます。

イスラム過激派組織は、第2の都市モスルなどの支配地域で「イスラム国家」の樹立を宣言し、キリスト教徒や少数派の宗教の住民に対しイスラム教への改宗を強制しています。
北部のシンジャルでは今月3日以降、ゾロアスター教などの流れをくむヤジディ教徒への襲撃が続いていて、イラクの人権担当相は10日、欧米メディアに対し、「過激派組織によって、500人以上のヤジディ教徒が生き埋めにされるなどして処刑されたという証言や証拠を得ている」と明らかにしました。
シンジャルでは、多数の住民が過激派組織の襲撃を恐れ、周辺の山岳地帯に逃れましたが、過激派組織に山岳地帯を包囲され、現在も数千人の住民が山中に取り残されているとみられています。
現地からの映像では、けがをした子どもや老人が、山の斜面に身を横たえ強い日ざしにさらされている姿が映し出されています。
8日に山岳地帯から歩いて脱出し、クルド人自治区のドホークにたどり着いた20歳の女性は、「過激派組織は、男性を殺し、若い女性を連れ去った。本当にひどいです。もう泣き疲れました」と話していました。