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経営書を読んでいて、文章に魅せられることがある | DHBR編集長ブログ|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

必要なことがすべて書かれていて
不要なことが一切ない文章

 必要なものを漏らさず書くことも難しいですが、必要ないことを一言も書かないことは、さらに難易度が高い。「大は小を兼ねる」というように余分なことを容認しがちですが、それによって大事なものが明確に伝わらなくなる可能性が高まります。不要な一文がない文章を書くには、書き手が自分の書きたいテーマをとことん掘り下げる必要があります。書きたいことを書くとは意外と難しいもので、字数が多い状況が許される書籍の場合、あれもこれもと書いてしまいたくなります。そして主題が書き手の中でもあいまいになり、読み手にも伝わらなくなりがちです。より多くの情報を伝えようとするあまり、中核的なメッセージが伝わらなくなるというジレンマです。

 次に素晴らしいと思ったのは、本書は順を追って読んでいけば、きちんと理解できる構成になっていることです。本書で紹介されるデシジョン・ツリーとゲーム理論は、もっとも単純なモデルから丁寧に説明し、より現実に近い複雑な状況の説明に複雑なモデルが紹介されますが、最初から読むことで自然と理解できるようになっています。

 最後に、本書にはあいまいな表現が一切ありません。

 複数の意味が取れる言葉を使わず、前後の文章が論理的につながっているのがわかります。書き手が内容を熟知しているから読み手に伝わる、と言ってしまえば元も子もありませんが、熟考を重ねて書かれた文章は、機能的で美しいとさえ思えます。

 論旨は面白いのに読みにくいと思う文章がありますが、論旨がつまらないけど読みやすいと思う文章はあまり遭遇しません。

http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141107#1415356829
http://d.hatena.ne.jp/d1021/20141107#1415356831
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